最新の活動内容
国際貢献活動の事例を聞く会
2008年10月17日
(1)(特活)日本・ミャンマー医療人育成支援協会
私たちは岡山大学医学部を拠点として1996年より、ミャンマー国保健省学術局および医学研究局と共同研究を進めてきた。そして、2006年には共同研究を支える組織として人材育成を中心テーマにしたNPO法人日本・ミャンマー医療人育成支援協会を設立した。
開発途上国であるミャンマーにおいて衛生面での安全は最も求められているものである。しかし、ミャンマーにおいては近代医学が十分浸透しているとはいえず、例えば輸血に際してのウイルス検査なども完全ではなかった。また、女性のがん死亡の一位をしめる子宮癌にしても検診制度は確立していなかった。
私たちは長年の交流から、彼らの必要としている医療について、重要なものを取り上げ、その中から私たちのできることをテーマとしている。
2007年度はテーマとして子宮癌検診の開始を取り上げ、岡山発国際貢献推進活動推進事業に取り上げていただいた。診断技術移転を岡山大学病院をはじめとする医療機関に依頼した。その成果により、岡山で研修した医師が責任者として昨年3月にはミャンマー政府が認可された子宮癌検診センターが開設された。
2008年度は腎臓疾患診断技術習得のため岡大病院で5ヶ月の研修を行った。研修医帰国後そのフォローアップに指導者1名を派遣し、技術の継続を画策した。
また、2008年5月にはミャンマー観測史上未曾有の大型サイクロンがデルタ地帯を襲い、14万人の行方不明者、死者を出した。私たちのNPOはいち早く復興支援に立ち上がり、約450万円の義捐金と多くの支援物資を集めることができた。現在その義捐金を利用して、被災地にクリニックを建設中である。
この事業を進める上で発生した問題・課題としては、研修生の決定、来日までの手続きに時間がかかり、あるいは変更が生じ受入側に不便が生じた。今回は最終的には約束の来日の日に間に合ったもののかなりの緊張を強いられた。
しかし、発展途上国を対象とする場合、このようなことはよく起こることであるので、受入側にも柔軟な対応が必要であろう。細かな連絡手段を確保する以外には方法は無かった。来日後の研修は極めてスムーズに行われたといえる。
支援物資贈呈と子宮癌検診センター開所式(平成20年7月8日)
(左上)サイクロン救済支援物資 (右上)義捐金贈呈式と子宮癌検診センター開所式
(中挿入写真)感謝状 (左下)子宮癌検診センター (右下) その内部
(下)サイクロン被災地の診療所建築現場と応急の診療所(2009年2月撮影)
(2)(株)山田養蜂場
養蜂業を原点として、ミツバチ産品の生産・製造・販売を行う事業活動から、自然環境の大切さや命の大切さを子どもたちへ伝えていくために、国内外で図書贈呈や植樹活動、世界遺産保護活動など、幅広い社会活動を展開している。
2008年からはNPOと連携してカンボジアへの小学校寄贈を開始している。
(3)山陽放送(株)
RSKキャンペーン「Peace for the Children ~地域、そして戦場~」は、戦争やテロ、災害の犠牲になって苦しむ子どもたちを救済するとともに、学校や家庭、職場や地域で「命の尊さ」「平和」について考えてもらう、イベントと放送を組み合わせたキャンペーンである。
テーマは「いま、私たちにできること」。岡山県の「国際貢献活動の推進に関する条例」制定に先駆けて2003年にスタートした。影響力の強い国際貢献団体、財団法人岡山県国際交流協会(末長範彦理事長)・AMDA(菅波 茂代表)、ケアフレンズ岡山(中島美子会長)、ハート・オブ・ゴールド(有森裕子代表)との共同キャンペーンとして、県民と手を携えながら推進している。
地方の放送局がなぜ? スタート当初よく耳にした言葉であるが、実は、弊社は1973年、JNN(Japan News Network)の一員として、レバノンのベイルートに支局を開設(1976年エジプト・カイロに移転)。支局を基地に、紛争、災害、病気の犠牲になって苦しむ子どもたちの多い中東・北アフリカで取材を続けていることから、いたいけな子どもたちだけでも救済できないかと考え、このキャンペーンをスタートさせた。 これまでに、日本民間放送連盟賞優秀賞(最高位)、JNNネットワーク協議会賞(最優秀賞)、岡山芸術文化賞を受賞するなど高い評価を受けている。
キャンペーンの柱は7つ。毎年10月1日から翌年の3月初旬(チャリティーコンサート開催日)までの5ヶ月間余をキャンペーン期間と定め、「国際貢献への理解と協力」を呼びかけている。2008年度のキャンペーン内容は以下のとおり。
私たちは岡山大学医学部を拠点として1996年より、ミャンマー国保健省学術局および医学研究局と共同研究を進めてきた。そして、2006年には共同研究を支える組織として人材育成を中心テーマにしたNPO法人日本・ミャンマー医療人育成支援協会を設立した。
開発途上国であるミャンマーにおいて衛生面での安全は最も求められているものである。しかし、ミャンマーにおいては近代医学が十分浸透しているとはいえず、例えば輸血に際してのウイルス検査なども完全ではなかった。また、女性のがん死亡の一位をしめる子宮癌にしても検診制度は確立していなかった。
私たちは長年の交流から、彼らの必要としている医療について、重要なものを取り上げ、その中から私たちのできることをテーマとしている。
2007年度はテーマとして子宮癌検診の開始を取り上げ、岡山発国際貢献推進活動推進事業に取り上げていただいた。診断技術移転を岡山大学病院をはじめとする医療機関に依頼した。その成果により、岡山で研修した医師が責任者として昨年3月にはミャンマー政府が認可された子宮癌検診センターが開設された。
2008年度は腎臓疾患診断技術習得のため岡大病院で5ヶ月の研修を行った。研修医帰国後そのフォローアップに指導者1名を派遣し、技術の継続を画策した。
また、2008年5月にはミャンマー観測史上未曾有の大型サイクロンがデルタ地帯を襲い、14万人の行方不明者、死者を出した。私たちのNPOはいち早く復興支援に立ち上がり、約450万円の義捐金と多くの支援物資を集めることができた。現在その義捐金を利用して、被災地にクリニックを建設中である。
この事業を進める上で発生した問題・課題としては、研修生の決定、来日までの手続きに時間がかかり、あるいは変更が生じ受入側に不便が生じた。今回は最終的には約束の来日の日に間に合ったもののかなりの緊張を強いられた。
しかし、発展途上国を対象とする場合、このようなことはよく起こることであるので、受入側にも柔軟な対応が必要であろう。細かな連絡手段を確保する以外には方法は無かった。来日後の研修は極めてスムーズに行われたといえる。
(文責:理事長岡田茂)
支援物資贈呈と子宮癌検診センター開所式(平成20年7月8日)
(左上)サイクロン救済支援物資 (右上)義捐金贈呈式と子宮癌検診センター開所式
(中挿入写真)感謝状 (左下)子宮癌検診センター (右下) その内部
(下)サイクロン被災地の診療所建築現場と応急の診療所(2009年2月撮影)
(2)(株)山田養蜂場
養蜂業を原点として、ミツバチ産品の生産・製造・販売を行う事業活動から、自然環境の大切さや命の大切さを子どもたちへ伝えていくために、国内外で図書贈呈や植樹活動、世界遺産保護活動など、幅広い社会活動を展開している。
2008年からはNPOと連携してカンボジアへの小学校寄贈を開始している。
(3)山陽放送(株)
RSKキャンペーン
「Peace for the Children ~地域、そして戦場~」の推進
「Peace for the Children ~地域、そして戦場~」の推進
RSKキャンペーン「Peace for the Children ~地域、そして戦場~」は、戦争やテロ、災害の犠牲になって苦しむ子どもたちを救済するとともに、学校や家庭、職場や地域で「命の尊さ」「平和」について考えてもらう、イベントと放送を組み合わせたキャンペーンである。
テーマは「いま、私たちにできること」。岡山県の「国際貢献活動の推進に関する条例」制定に先駆けて2003年にスタートした。影響力の強い国際貢献団体、財団法人岡山県国際交流協会(末長範彦理事長)・AMDA(菅波 茂代表)、ケアフレンズ岡山(中島美子会長)、ハート・オブ・ゴールド(有森裕子代表)との共同キャンペーンとして、県民と手を携えながら推進している。
地方の放送局がなぜ? スタート当初よく耳にした言葉であるが、実は、弊社は1973年、JNN(Japan News Network)の一員として、レバノンのベイルートに支局を開設(1976年エジプト・カイロに移転)。支局を基地に、紛争、災害、病気の犠牲になって苦しむ子どもたちの多い中東・北アフリカで取材を続けていることから、いたいけな子どもたちだけでも救済できないかと考え、このキャンペーンをスタートさせた。 これまでに、日本民間放送連盟賞優秀賞(最高位)、JNNネットワーク協議会賞(最優秀賞)、岡山芸術文化賞を受賞するなど高い評価を受けている。
キャンペーンの柱は7つ。毎年10月1日から翌年の3月初旬(チャリティーコンサート開催日)までの5ヶ月間余をキャンペーン期間と定め、「国際貢献への理解と協力」を呼びかけている。2008年度のキャンペーン内容は以下のとおり。
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1.学校や地域で、テロや災害・犯罪被害に関する啓発活動、戦場カメラマン・高橋邦典撮影の写真展、元カイロ特派員(山陽放送社員)の体験講演会の開催☆各地・各学校 | |
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2.テレビ・ラジオでの特別番組の放送、レギュラー番組内での集中放送。 3.シンポジウム&ピアノの夕べ「ミャンマーの真実~長井健司記者 銃撃から1年~」の開催 ☆2008.10.4 高松市 |
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4.トーク&ヴァイオリンコンサート「鳥越俊太郎 救いたいひとつの生命」の開催☆2008.11.24 ベルフォーレ津山 |
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5.チャリティーボウリング大会の開催☆2009.2.8 岡山フェアレーン
6.チャリティーコンサートの開催☆2009.3.7 岡山シンフォニーホール
(国際舞台で活躍する岡山ゆかりの音楽家が里帰りし卓越した技を披露する)
7.募金活動☆全額を、国際貢献団体に寄附⇒5年間で約2000万円が集まった。
10月17日の活動報告会では、APF通信社の山路徹代表が撮影したアフガニスタンでの惨状などのVTRを上映し、現地のこどもたちのおかれた状況を知っていただいたほか、津山市で開催するジャーナリスト・鳥越俊太郎さんを迎えてのトーク&ヴァイオリンコンサートを例にキャンペーンの趣旨を報告した。
特派員として、またテレビ番組のキャスターとして海外取材の多い鳥越さんはイベントで、「紛争や内戦で引裂かれた家族、少年兵の実態、テロに加わる子どもたちの心理、惨禍の中の惨めな家庭生活…」と、紛争地域の子ども達の実情を淡々と語った。会場には入りきれない人々が詰めかけ、時には涙を流しながら、時には怒りに震えながら耳を傾けていた。